会計ソフト

【フリーランス必見】個人事業主におすすめの会計ソフトはクラウド型?!クラウド会計を得意とする税理士に突撃取材

個人事業主になると、確定申告が必要になります。

その確定申告にかかせないのが、会計ソフトです。

今回、個人事業主はクラウド型の会計ソフトを使うべきと断言する淺井啓雄先生に、クラウド型会計ソフトの魅力などについてインタビューしてみました。

今回の対談のポイントは以下の2点です。

ポイント

  1. 個人事業主であれば、とにかく便利なクラウド型会計ソフトの導入は必須といえる。
  2. クラウド型会計ソフトは、freeeとマネーフォワードの2択。とりあえず経理初心者で仕訳、確定申告さえできればよいという方はfreee。ある程度経理に慣れている人であれば、給与計算、経費精算などもパッケージングされているマネーフォワードを選べば間違いない

■インタビュイープロフィール

淺井啓雄氏

淺井啓雄(あさいひろお)

公認会計士/税理士/行政書士

淺井啓雄公認会計士・税理士事務所 代表

シェアリングテクノロジー株式会社 社外取締役

株式会社ホンダカーズ三河 取締役

株式会社カルテットコミュニケーションズ 社外監査役

インタビュアー:篠 昌義

会計ソフトは本当に必要?!確定申告に会計ソフトは欠かせない?!

篠:本日はよろしくお願いします。

淺井先生
淺井先生:よろしくお願いします。

篠:早速ですが、ずばり教えてください。そもそも個人事業主に成りたての人でも会計ソフトは入れるべきなんでしょうか?エクセルでなんとかなりませんか?

淺井先生
淺井先生:会計ソフトは入れるべきだと思います。エクセルでやることも可能だとは思いますが、最終的に申告書まで作るとなると会計ソフトの方が圧倒的に楽だと思いますよ。

最近の会計ソフトは自動で申告書まで作ってくれるので、知識がなくても申告書作成までできることも多いと思いますし。

会計ソフトでやることって何なの?仕訳とはどういうもの?!個人事業主だとどういう仕訳が発生するの?!

会計ソフトの利用目的には、日々の仕訳について会計ソフトを利用して行うことで、申告書や決算書などの書類が簡単に作れるということと、月々、日々の収入、費用の推移などを分析しやすくなるということの二つが主な目的としてあります。

したがって、会計ソフトを利用して個人事業主が行うことは、「日々の仕訳」になります。

ここで、日々の仕訳にはどんなものがあるのでしょうか。

参考

例1)

得意先と会食を行った。支払いは現金で3万円だった。

仕訳1)

接待交際費 30,000円 / 現金 30,000円

例2)

仕事で使うペンをコンビニで買った。支払いはクレジットカードで100円だった。

仕訳2)

消耗品費 100円 / 未払金 100円

このようなものが仕訳になります。

個人事業主になったばかりの方は、この仕訳というものに馴染みがないかもしれません。

しかし、こういった仕訳は個人事業主であれば必ず理解しておかなければなりません。

なぜなら確定申告は個人事業主には必須であり、確定申告をするためには日々の仕訳が必要だからです。

会計ソフトを使わない帳簿付けの大変さとは?!

会計ソフトは、クラウド型であれインストール型であれ、基本的に設定されている項目から選んで、金額を入力すれば簡単に仕訳がきれるように設定されています。

これをエクセルでやるとなると、そもそもどういう項目を設定しないといけないのか、消費税の取り扱いはどうすれば良いのかなど、悩むことが山ほどでてきてしまいます。

専門家である公認会計士や税理士、はたまた経理歴が長い人であれば、エクセルで日々の仕訳をきることも可能ではありますが、簿記の知識に乏しい人はまず無理だと思います。

会計ソフトを使うと会計処理、集計の時間が大幅に削減される!!

会計処理をエクセルなどで行う大変さについては先ほど説明しましたが、そもそも会計ソフトを使った場合と会計ソフトを使わなかった場合で、経理に携わっている時間が大幅に変わります。

会計処理をエクセルで行うことが大変なため、日々の会計処理にまず時間がかかります。

また、そもそも年度末の確定申告にあたっては、エクセルなどで勘定科目とよばれる項目ごとに金額を集計する必要があります。

さらに勘定科目ごとに集計したのち、確定申告の書類に転記する必要があるばかりか、損益計算書、貸借対照表などといった帳票(保管義務が法律で定められており、税務調査が入った際に見せる必要がある)をわざわざエクセルの数式などを駆使して作る必要があります。

 

このような作業は、どんなに経理の知識があり、かつエクセルが得意な人であっても数日はかかる作業になります。

一方で、年間1万円前後はかかりますが、会計ソフトを利用すれば、この作業が一瞬で終わってしまうわけです。

どう考えても、会計ソフトを入れる以外の選択肢が見当たりませんよね。

会計ソフトはクラウド型がおすすめ?!インストール型にはない魅力とは?!

篠:会計ソフトは必須であることはよくわかりました。ここからが本題なのですが、クラウド型の会計ソフトを推奨されているという淺井先生にずばり聞きたいです。クラウド型の会計ソフトの魅力とは一体何なのでしょうか?

淺井先生
クラウド型会計ソフトの魅力はたくさんあります。

  • クレジットカード、銀行口座、ICカード、Amazon等のネットショッピングのデータを自動取得してくれます
  • 領収書はスマホで撮影すれば、自動仕訳をしてくれます。
  • ノートPCやスマホでネット環境されあればどこでも仕訳作業などができます。
  • 税理士との連携もスムーズ。
  • 税務のルールがかわった場合に、タイムリーに会計ソフトに反映される

篠:魅力山盛りですね。具体的にそれぞれどれほど魅力的なのか教えてください。

クレジットカード、銀行口座などの明細データを自動取得できる!!

淺井先生
:これが最大の魅力といえます。ちょっと見せますね。すごいですから!

交通系ICカードのデータ取得図

淺井先生
これは交通系ICカードのデータを取得している画面です。なんの電車で何駅から何駅まで乗ったのか、何円かかったのか。日付までばっちりデータ取得してくれてます

一方で、物販と書いてあるのはコンビニで物を購入したときなどに表示されます。これは内容がわからないです・・・

篠:本当に便利ですよねこれ!!

でも、物販のところ、これだとメモしておかないとダメですね。どうにかならないですかね?

淺井先生
実はコンビニで買うときに楽天Edyを使えば、店舗名までは表示されるので、私はコンビニでは楽天Edyを使ってます。また、できる限りAmazonや楽天で業務用のショッピングをするようにしています。実は、Amazonや楽天もクラウド型会計ソフトと連携していて、何の商品を買ったのかまでデータ取得できるんですよ。

篠:気づかないうちにここまでクラウド型会計ソフトは進化していたんですね。クレジットカード明細や銀行口座明細との連携は私も知っていましたが、ECサイトの購入履歴とも連動しているとは・・・。

領収書はスマホで撮影するだけ!!後は自動仕訳を承認するだけ

淺井先生
領収書はスマホで撮影すれば、自動仕訳してくれて、基本的に承認するだけで問題ありません。当然読み込みが間違っていたら修正する必要はありますが、スマホでそのまま簡単にできてしまうため全く手間には感じないと思いますよ。

篠:なるほど。領収書管理の概念も変わりそうですね。

淺井先生
そうなんです。今までだと、領収書はノートに日付ごとに張り付けて、それをみて一つ一つ仕訳をきっていたと思うんですよ。あるいは、税理士に領収書の束を丸投げしているような人もいたかもしれません。

とにかく、領収書管理だけで、めちゃくちゃ時間かかりますよね?クラウド会計だと、領収書は写真撮った後は、月ごとに分けた封筒でも用意しておいて、そこに、くちゃっと入れておくくらいで問題ないです。

篠:領収書管理は確かにめんどくさいんですよね。ちなみに、写真でとった領収書が、支払いの証拠になると思うのですが、そもそも領収書の原本ってとっておかないとダメなんですか?

淺井先生
領収書の原本はとっておいた方がいいです。将来的にいらなくなる可能性はありますが、今だと一つの領収書を複数の個人事業主で写真をとって経費にしてしまうこともできるっちゃできるので、「この領収書は唯一私が支払った経費なんですよ」と証明するためにも原本は必要なんです。

篠:なるほどですね。しかし便利な時代になりましたね。

PC、スマホでいつでもどこでも誰でも利用できる!

淺井先生
意外にこれもメリットなんですけど、スマホで仕訳をきれるっていまどき必須だと思いませんか?ほとんどの企業の経理や個人事業主でもパソコンの会計ソフトや紙の帳簿で経理処理するのが当たり前だと思っていると思うんですが、それってよくよく考えたら変ですよね?

クラウド型会計ソフトならスマホで簡単に帳簿のチェックができます。毎日、通勤電車のっているときにさくっと帳簿が確認できる時代になったんですよ(笑)

また、WEB上に会計ソフトがあるので、誰でも経理処理ができるってのも実は魅力的なんですよ。クラウド型会計ソフトって個人事業主が使うものであって、大企業では使わないでしょ?って思っている人多いんじゃないですかね。

経理が10人いるような企業でも、複数人で経理をすることができることって、実は大企業の方が恩恵あると思うんですよね。

また、リモートワークを推奨している大企業も増えてきました。経理を移動中、出張先、在宅など様々な場所で帳票が確認できるクラウド型会計ソフトはリモートワークにも最適だと思います。

篠:確かに言われてみれば、私も普段動き回っていて仕事はほとんど携帯かノートPCでしているのですが、経理処理だけ会計ソフトがインストールされた事務所のパソコンを使わないといけないなんて時代遅れもいいところですね。

大企業でも使う価値ありというのも納得です。現状クラウド型の会計ソフトを導入している大手企業はほとんど見ないですけどね・・・

税理士とも連携しやすい!

淺井先生
税理士との連携がしやすいという点も非常に魅力的です。今こういうご時世なので、税理士も遠隔で顧問先の仕訳チェックをしていることが多いです。

クラウド型の良いところは、遠隔で複数人でタイムリーに会計ソフトの中身を見たり、仕訳をきったりできるということです。

例えば、ZOOMで画面共有をしながら、こういう時は、こうすればよいですというアドバイスをしたり、その場で仕訳の修正を行って、こうやるんですと伝えたりもできるんですよ。

いまだに多くの税理士が仕訳を紙で打ち出して、ボールペンでチェックマークをいれながらチェックしていることからすれば考えられないことかもしれませんが、本当に便利ですよ。

篠:世の中で当たり前となっていることが、この会計の業界でもようやく追いついてきたなと感じますね。

税務のルールがかわった場合にタイムリーに会計ソフトに反映される

淺井先生
税務のルールって毎年ころころ変わるじゃないですか?例えば、消費税の税率って毎年のように変わりますよね。こういった税制改正に会計ソフトは毎年微修正がかかってるんですよ。

インストール型であっても、ソフトの更新はWEBからダウンロードしてできるんですけど、更新作業をしてなかったら、前のルールで会計ソフトを使うことになってしまいます。実務してたらたまにあるじゃないですかそういうこと。

クラウド型だと、あくまでWEB上にある会計ソフトを使ってるわけなので、ルール変更にたいしてタイムリーに更新がかかるから、そういう心配も絶対にないんですよね。

クレカやICカードなどで支払っていれば領収書は不要?!

篠:余談なんですが、クレジットカードやICカードで支払った場合、明細に支払日や支払先などが表示されるから、領収書と同じだけの支払った証拠になると思うんですよね。

だったら領収書いらないんじゃないかって思うんですけど、どうなんですか?

淺井先生
その通りです。明細がしっかり残るような支払い方であれば領収書がなかったとしても否認される可能性は低いです。ただし、所得税の確定申告に関しての話になります。

実は消費税の申告をする必要がある人は、3万円以上の支払いに関して、支払いの内容がわかる証拠書類を保管する必要があります。

納付する消費税を計算する場合には、売上に係る消費税額から仕入や経費などに係る消費税額を控除して計算します。この仕入や経費などに係る消費税額の控除を受けるためには、支払いの内容がわかる証拠書類を保管しなければならないとされているのです。

この点、クレジットカードの請求明細書では支払先はわかるものの、支払った内容が何なのかがわかりませんので、消費税の申告をしなければならないような個人事業主、領収書やレシートが必要なケースもあるということだけ注意してください。

クラウド型会計ソフトのデメリットはあるの?!

篠:魅力山盛りのクラウド型会計ソフトですが、インストール型に劣るところってあるんですか?

淺井先生
クラウド型会計ソフトの唯一のデメリットは画面が切り替わるのが遅いということです。しかし、これは工夫次第で実は解決するんですよ。

ちょっとマニアックな話をしますが、タブを複数開いておいて、画面遷移の回数をそもそも減らすような方法があります。この方法を使えばこのデメリットもほとんど感じることはないと思いますよ。

篠:なるほど。実はそういうマニアックな話を聞きたかったんですよ(笑)

クラウド型の会計ソフトの中でもオススメは?マネーフォワード?freee?やよいオンライン?比較してみた。

篠:これもよく議論される話なのですが、クラウド型会計ソフトの中でずばりおすすめの会計ソフトは何ですか?

淺井先生
個人的なおすすめはマネーフォワードですけど、人によってはfreeeの方が使いやすいという人もいると思いますね。

メモ

クラウド型会計ソフトでクレカ明細との連携など機能が充実しているものは現状、freee、マネーフォワード、やよいオンラインの3種類しか存在しない。

そのうち、やよいオンラインは後発のクラウド型会計ソフトであり、freeeやマネーフォワードとはまだ劣る部分が多いため、今回の対談では、freeeとマネーフォワードの比較としています。

 

迷ったらマネーフォワード?!50仕訳まで無料?!

篠:マネーフォワードがおすすめな理由をずばり教えてください。50仕訳まで無料だからですか?

淺井先生
50仕訳で済むようならそもそも会計ソフトいるんですかね(笑)

マネーフォワードがおすすめな理由は、単純に、会計ソフトとして使いやすいからというところです。

イメージなんですが、freeeは「経理(けいり)」の「け」の字も知らない人向けに作られているため、もはや会計ソフトじゃないんですよね(笑)

だから、仕訳を修正したり、マニアックな仕訳が逆にやりにくいんですよね。

一方で、マネーフォワードの使い勝手はインストール型の弥生会計に似てます。なので、あくまで仕訳としてどうすべきかを考えながら日々の経理を行えるイメージです。

二つの会計ソフトを比較した表が以下になります。

▼freeeとマネーフォワードの比較表

freee マネーフォワード
使いやすいユーザー 簿記を全く知らない人 少しは簿記を知っている人
特殊な仕訳、仕訳の修正のしやすさ
機能の幅広さ(勤怠管理、給与計算機能などがあるか) パッケージには入っていない(オプション) パッケージに入っている
外部サービスとの連携
勘定科目の登録、通常の記帳の利便性
サポート体制
セキュリティ

質問に答えるだけで申告書が完成

篠:ありがとうございます。両者の違いがイメージわきました。聞くところによると、freeeは、質問に答えるだけで確定申告ができると聞きました。

淺井先生
freeeは本当に会計ソフトではないようなところがウリなので、おっしゃる通り、質問に答えるだけで気づいたら確定申告書ができあがっているイメージです。なので、本当の初心者はfreeeの方が使いやすいんだと思います。

ちなみに、企業になってくると、freeeもマネーフォワードもそれだけでは法人税申告書まで作るのは難しいとは思いますので、あくまで個人事業主に限っての話にはなってくると思います。

外部サービスとの連携が整っているかどうかは重要?!

篠:先ほどクレジットカード、ICカード、Amazonなど様々なサービスと連携しているのが最大の魅力とおうかがいしましたが、その点に関して、freeeとマネーフォワードで違いはあるんですか?

淺井先生
メジャーどころであれば、両者で連携サービスに違いはありませんので気にしないでいいと思いますよ。

先ほど言い忘れたんですが、最近、飲食店とかにレジのかわりにiPadが置いてあるのみたことないですか?例えば、リクルートが強烈に営業しているAirレジとかがそのiPadを使ったレジなんですけど、クラウド会計って実はそういったレジとも連動してるんですよね。

なので、飲食店でAirレジ入れておけば、売上も自動で仕訳できるんですよ。

篠:素晴らしいですね。そしてリクルートさすがですね(笑)

淺井先生
しかも、freeeもマネーフォワードも、請求書システムが付随してて、請求書を作ったら、自動で売上計上されるし、その入金があれば自動で消込してくれるんですよね。本当に便利ですよ。

メモ

一般的に売上を計上するときには、請求書を発送するタイミングで売上を計上するとともに売掛金といういわゆる未収金のようなものを立てておきます。

そのうえで、請求書にしたがって入金があったタイミングでその未収金を取り崩して、現金預金として仕訳をたてることになります。この未収金の取り崩しを消込といいます。

請求書発行時

売掛金 ××円 / 売上 ××円

入金時

現金預金 ××円 / 売掛金 ××円

淺井先生
今本当にすごいですよ。請求書っていまどきメールで送ったりするのが当たり前じゃないですか?でもいまだに紙で請求書郵送してこいっていう会社とかあるでしょ?

そういう会社のために、会計ソフトで請求書作ったら、freeeもマネーフォワードも1件150円程度で請求書郵送してくれるサービスがあるんですよ。

篠:それはすごい。freeeもマネーフォワードもスマートな会社だと思っていたんですけど、そういうかゆいところにも手が届く、どろくさい業務も引き受けてるとはさすがですね。

勘定科目の登録、記帳の便利さなども重要

篠:freeeとマネーフォワードで勘定科目の登録とか記帳の便利さとかで何か違いがありますか?

淺井先生
そこはあまり違いがないですね。少なくとも従来のインストール型会計ソフトに比べると、この両者のソフトは記帳も早いですよ。例えば、「せ」と打てば、「せ」から始まる「接待交際費」などの勘定科目候補が出るようになってたりしますね。

レポートの見やすさは?

篠:細かい話ですが、月次推移とか預金の状況とか会計ソフトで見ることあると思うんですけど、そういったレポート機能の見やすさに違いってあるんですか?

淺井先生
レポート機能も違いはなく、どちらも非常に見やすいですよ。

見積書や請求書の発行機能は?会計業務以外の機能はどうなのか?

篠:見積書、請求書の発行機能や給料計算、経費精算のような付随機能は両者比較してどうですか?

淺井先生
まず見積書、請求書の発行機能は、freee、マネーフォワードともにあるので、違いはないです。一方で、給料計算、勤怠管理のような付随機能はマネーフォワードはそもそもパッケージに最初から含まれているため使い放題ですが、freeeは別オプションで契約する必要があります。

おそらくこれは、freeeがより初心者向けに特化するため、まずは経理をするためだけの機能を使いたいという人に対応するために契約を分けたのだと思います。

篠:freeeは初心者向けというところを徹底しているんですね。どっちがよい悪いというのはなさそうですが、両者のスタンスの違いがよくわかりました。

サポート体制は?

篠:よく、弥生会計は電話でサポートしてくれるのがウリだなんてことを言われていますが、freeeやマネーフォワードはどうなんですか?

淺井先生
正直freeeやマネーフォワードのサポート体制はあまり充実していませんね。基本的に何かあったらチャットで質問するような感じです。

ただし、私のようなクラウド会計につよい税理士も最近はちらほらでてきていますので、そういった税理士に聞いてもらうのが一番だと思いますので、あまり心配しないでいいと思いますよ。

あと、そもそも、ネットで調べてもらえばそこらに問題解消方法がたくさんでてきますので、あまり問題にならないでしょうね。

セキュリティーはどうなの?

篠:これは会計ソフトに限らずですが、クラウド型のデメリットとしてセキュリティの問題ってたびたびでてくると思うんですが、そのあたりどうですか?

淺井先生
例えばクレジットカード明細との連動などはありますが、クレジットカード番号の情報みたいな機密情報を保持しているわけではないので、そのあたりのセキュリティ面も問題ないと思います。

あと、freeeもマネーフォワードも上場企業なのでセキュリティ面も問題ないという安心感はありますよね。

コスパはどう考える?

篠:そもそもクラウド型会計ソフトって料金もめっちゃくちゃ安いなというのが率直な感想です。freeeもマネーフォワードも両方、基本プランであれば年間11,760円で使えちゃいますもんね。このコスパの観点でいうと両会計ソフトの違いってありますか?

淺井先生
同意見です。どちらも料金は変わりませんし、クラウド型会計ソフトって本当に今は安いなという印象があります。ただ、利用料金やパッケージの内容はころころかわるので、今後どうなっていくかはまだ何とも言えませんね。

実際に利用したユーザーの口コミはどうなの?!

さて、実際に使用した個人事業主の方の口コミを集めました。以下のような結果になりました。

会計ソフト 総合評点
Freee 3.7
マネーフォワード 4.0
やよいオンライン 4.3

※5点満点/3点が普通

■freeeの口コミ

設立直後の起業なら設立freeeからの流れで使いやすい。導入時にアドバイザーが教えてくれるので、分からなければ聞ける。

使い方を理解するまで少し時間はかかりましたが、そこまで悩むことなく使うことができたと思います。お試し期間もあるので気軽に使えます。

■マネーフォワードの口コミ

インストール型の弥生会計からマネーフォワードに乗り換えましたが、銀行口座との連動で仕訳ができるのは画期的だと思いました。

各機能ごとにチュートリアルがあるので、分からなければチュートリアルを見て、操作が覚えられるので良い。

■やよいオンラインの口コミ

eTAXでのオンライン確定申告が簡単にでき、便利に使っています。

メーカーのサポートが充実しているため、会計知識が少なくても問題なく利用できるため便利です。

口コミの内容を確認していると、この3つのクラウド型会計ソフトに多くのユーザーが満足しているということがうかがえます。

また、総合評点だけでいうと、意外にもやよいオンラインが一位となりました。

電話などでのサポート体制が充実していることから、個人事業主の利用者からの評価が高くなった可能性があります。

クラウド型会計ソフトはまだまだ広く一般に使われているわけではないため、会計ソフト間の比較がしっかりとできているユーザーはなかなかいないということも同時にわかりましたので、優劣をこの総合評点だけでみるべきではなさそうです。

無料の会計ソフトはどうなの?!

篠:ちなみに無料の会計ソフトでよいのってありますか?

淺井先生
正直ないですね。

円簿会計というのが無料でクラウド型の会計ソフトなのですが、クレジットカード明細との連動とかはなくて、あくまでいつでもどこでも経理ができるというだけなので、それだったら、freeeとかマネフォワードを使った方がいいのではと個人的には思いますね。

フリーランスなど、売上、費用が単純な個人事業主であれば無料の会計ソフトで事足りる?

篠:無料の会計ソフトで事足りるような個人事業主っているんですかね?

淺井先生
無料の会計ソフトは先ほども伝えたように、クラウド型会計ソフトにある魅力的な機能が不足しているので、会計ソフトを使うんであれば、freeeかマネーフォワードを使った方がいいのではないかと思いますね。

ただし、そもそもサラリーマンが副業していて、売上が少したつだけで経費もほとんどないような場合などには、そもそも会計ソフトはいらないかもしれません。

インストール型の会計ソフトで個人事業主にとっておすすめなものはあるか?

篠:ちなみにインストール型の会計ソフトで個人事業主におすすめの会計ソフトってありますか?

淺井先生
弥生会計ですかね。

正直、個人事業主が手軽に使えるインストール型の会計ソフトってほとんどないんですよね。そんな中で弥生会計は料金がリーズナブルで、使いやすいのでインストール型の会計ソフトの中では一番おすすめですかね。

青色申告じゃなく、白色申告の場合は、どんな会計ソフトがおすすめ?

メモ

基本的には、個人事業主は節税を考えたら青色申告を選択すべきですが、人によっては面倒な手続きを避けたいがために、白色申告を選択しているかもしれません。

そもそも節税を考えたら青色申告を選択すべき

そもそも、面倒な手続があるとしっても、圧倒的に得な青色申告を選択すべきといえます。

青色申告には以下のようなメリットがあります。

青色申告のメリット

  • 青色申告特別控除により65万円の控除が受けられる
  • 純損失の繰越控除があるため、赤字を翌年度以降3年間持ち越せる
  • 「専従者給与」として一定要件を満たす従業員の家族の給料を経費に落とすことができる

なお、これ以外にも多くのメリットが存在するため、青色申告を選ぶことは必須といえます。

白色申告でも帳簿付けが義務化

白色申告を選択していたとしても、平成26年1月からは、帳簿付けや帳簿保管の義務化がスタートしています。

したがって白色申告を選択しているからといって会計ソフトを使わなくてよいということではありません

freeeやマネーフォワードは白色申告にも対応しているため、白色申告であってもクラウド型の会計ソフトを使うメリットはあると思います。

まとめ

篠:淺井先生、今日は色々と教えていただきありがとうございました。クラウド型会計ソフトがここまで進化しているとは私も知りませんでした。現在クラウド型会計ソフトを使っている人でもまだまだ使いこなせてない人が多いのではないかとも思いました。

淺井先生
そうだと思います。クラウド会計は今後もどんどん進化していくとは思いますし、普及していくと思います。せっかくクラウド会計を導入するのであれば、そういった進化にあわせて、ユーザー側も勉強する必要があるかもしれませんね。

 

■インタビュイープロフィール詳細

淺井啓雄(あさいひろお)

公認会計士/税理士/行政書士

淺井啓雄公認会計士・税理士事務所 代表

シェアリングテクノロジー株式会社 社外取締役

株式会社ホンダカーズ三河 取締役

株式会社カルテットコミュニケーションズ 社外監査役

早稲田大学卒業後、楽天株式会社に入社し「楽天市場」の企画、開発、運用等を行う。公認会計士試験に合格後は、有限責任あずさ監査法人に入所し会計監査に従事。その後、柴田会計事務所にて税務全般を担当し、現在の淺井啓雄公認会計士・税理士事務所を立ち上げる。ITツール等を駆使したクラウド会計の推進を得意とする。また、直近は相続税にも力を入れている。

淺井啓雄公認会計士・税理士事務所が運営している相続相談サイトはこちら

1983年

8月

愛知県岡崎市 生まれ
2007年

3月

早稲田大学教育学部 卒業
2007年

9月

楽天株式会社 入社
2012年

2月

有限責任あずさ監査法人 入所
2016年

6月

柴田会計事務所(現:税理士法人アドバンス) 入所
2016年

10月

シェアリングテクノロジー株式会社 社外取締役に就任
2016年

10月

株式会社ホンダカーズ三河 取締役に就任
2019年

6月

淺井啓雄公認会計士・税理事務所 開業
2020年

5月

株式会社カルテットコミュニケーションズ 社外監査役に就任

 

  • この記事を書いた人

篠 昌義(公認会計士/税理士)

株式会社相談室代表取締役。有限責任監査法人トーマツで大企業から中小企業までの監査やコンサルティング、税理士法人で大企業の法人税から個人の所得税まで幅広く実務を担当したのち、自身も経営者としてシェアリングテクノロジー株式会社(東マ:3989)の取締役CFOから代表取締役まで幅広く経験。東証マザーズ上場の責任者を務めるだけでなく、上場後の事業推進、資金調達、M&A、組織改革などを幅広く企業拡大を牽引。 詳しい経歴・プロフィールは当メディアの運営者情報をご覧ください。

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